テストステロンは攻撃的な性格にする?
FTMにおいてテストステロン投与が、
性格を攻撃的にするということは基本的にありません。
たしかにステロイドを使用しているスポーツ選手は攻撃的になる、
怒りやすくなるといわれているように、
高レベルのテストステロンはしばしば攻撃性の増加と関連します。
しかしFTMの投与量はステロイダースポーツ選手よりずっと低いです。
FTMが目指すテストステロンレベルは、
通常の非トランス男性なのですから当然です。
そしてそのレベルのテストステロンは、
同等のレベルのエストロゲンよりも攻撃性を引き起こすことは証明されていません。
一部のFTMの方は投与を開始した後、
情緒不安定、怒りの増大、および攻撃性の増加を報告しています。
しかし多くのFTMの方は、
メンタルの改善、感情の不安定さの減少、怒りと攻撃性の減少を報告しています。
心理面の変化について
FTMがテストステロン療法を開始するとき、
いくつかの心理変化を経験するかもしれません。
これは正常なことです。
身体の変化は思春期の子供同様、
人生において感情的かつ重要な瞬間です。
ホルモンによる影響と身体的変化による影響とを区別することは困難ですが、
ほとんどのFTMの方はエネルギーの増加と性行為の増加を報告しています。
多くの人は、より自信を持っていると感じています。
性格の変化について
性格が根本的に変わるということはありません。
ただ今まで自分の男性的な衝動を抑えて生きてきた方は、
抑えるのが難しくなるかもしれません。
その結果周りからすると、
人が変わったように映るかもしれません。
投与量の調整も大切
血中テストステロンレベルが低くなると、
疲れやすくなったり、体のだるさを感じることがあります。
この場合、
投与間隔や投与量を調整することが検討されます。
本人が望んでいない、
または好ましくない心理状態にある場合は、
原因をさぐることが大切です。
テストステロン投与は社会生活、家庭生活、および仕事において大きな変化を及ぼします。
それがストレスとなり、
心理面に多大な影響を与える可能性があります。
セラピストや同じFTMの方たちと話すことで、
こうしたストレスを緩和することができます。